秩父地方には歌舞伎や獅子舞などと並んで、多くの神楽が伝承されています。秩父神社に伝わる神楽は「神代神楽」とも呼ばれ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。かつては75座から成り立っていたものが35座の演目にまとめられ、何度かの中断の危機を乗り越えて現在に伝えられています。
この神楽の大きな特徴は、一般の里神楽と異なり、高天原神話や出雲神話など古典神話を題材にしているところにあり、明治初年までは秩父神社に仕える神主家の社家神楽として伝承されてきました。
現在は、毎年1月2日の初神楽をはじめ、2月3日(節分追儺祭)・4月4日(御田植祭)・5月3日(秩父宮祭)・7月19~20日(川瀬祭)・12月2日~12月3日(例祭)・12月6日(六日町)に神楽殿において奉納されています。